PhpStormの内蔵ターミナルでClaude Codeを使っていると、日本語を含む行をドラッグ選択したときにコピーされる範囲が選択より手前で切れてコピペできないことがあります。原因はターミナルエンジンの設定で、「クラシック」に戻してIDEを再起動すれば直ります。フォントの問題ではありません。
選択の開始位置は合っているか、終端だけ切れているかを見る
まず症状を正確に切り分けます。ここを間違えるとフォントや文字コードを疑って時間を溶かします。
確認するのは一点だけで、選択範囲の開始位置が合っているかどうかです。開始位置は正しいのに終端だけが手前で切れているなら、原因は文字幅の計算にあります。日本語などの全角文字を1文字=1セルとして数えているため、必要な長さの半分あたりでコピーが打ち切られます。行頭に近いほど誤差が小さいので、開始位置だけは合って見えるわけです。

上の画面では、水色の範囲をドラッグ選択したのに、下の入力欄に貼り付けられた文字列は「エンジンをクラシックに変えるだけで直る可能」までで止まっています。選択範囲のおよそ半分です。開始位置は一致しているのに終端だけが足りていません。
逆に開始位置からずれている、あるいは表示自体が崩れているなら別の問題です。その場合は端末の再描画やTERM設定を先に疑ってください。
ターミナルエンジンを「クラシック」に変更する
終端だけ切れる症状なら、設定変更ひとつで直る可能性がありますです。
PhpStormの設定から ツール → ターミナル を開き、「ターミナルエンジン」をクラシックに変更します。既定では「改良版 2025」が選ばれていることがあり、この設定だと日本語環境で範囲選択について誤動作することがあります。

設定変更後はIDE本体を再起動する
ここが引っかかりやすい点です。ターミナルのタブを閉じて開き直すだけでは反映されません。
設定を変えた直後に新しいタブを開いても症状が続くため、「変えても直らなかった」と判断してしまいがちです。実際にはPhpStorm本体を再起動して初めて新しいエンジンで動きます。設定を変えたら一度IDEを終了させてください。
フォントは変えなくてよい
この症状で最初に疑われがちなのがフォントですが、変更しなくても直ります。
PhpStormの既定フォントであるJetBrains Monoは日本語グリフを持たないため、日本語部分は別のフォントにフォールバックします。そのため「全角が半角ちょうど2文字分の幅になっていないのが原因では」と考えたくなります。筆者も最初にこの線を疑いました。
しかし実際には、フォント設定をJetBrains Monoのままにしてターミナルエンジンだけを変更したところ、症状は解消しました。フォントの変更は不要です。「日本語が絡む表示の問題=フォント」と短絡的に考えると、設定を変えても直らないので困ってしまうことになります。
エンジンを戻せない場合の回避策
もし新エンジンの機能を使いたいなど、クラシックに戻したくない事情があるなら、次の二つで回避できます。
ひとつはOptionキーを押しながらドラッグする方法です。多くのターミナルでは、この操作でアプリケーションへのマウス転送を無視して端末自身の選択に切り替わります。ただし環境によって挙動が異なるため、試して確かめてください。
もうひとつは、長文をコピーしたい場合に画面から拾わずファイルへ書き出す方法です。Claude Codeに出力をファイルへ保存させてエディタで開けば、選択の問題自体が発生しません。手順としては遠回りに見えますが、コピー漏れに気づかず貼り付けるより確実です。