この記事の結論

カスタマイズを行なっているEC-CUBEサイトのSEOは、SEO系プラグインではまかないきれないことが多いです。

SEO系プラグインを導入する場合、さらにカスタマイズを行う必要がありますが、プラグインのカスタマイズは非常に難易度が高いので、最初から独自にSEOカスタマイズを自社で行ったり外注する方が開発コストをおさえられます。

検索エンジン対策(SEO対策)の重要性

EC-CUBEサイトは独自にどんなカスタマイズでもできることが最大の魅力です。しかし、楽天やAmazonへの出店とは異なり、独自に検索エンジン対策などの集客を行わなければ、ユーザーの目に留まることはありません。

逆にSEO対策をしっかりと行なった上で運営を行えば、アクセス数=見込み客数は時間の経過とともに増えていきます。

プラグインで対応できるか?

ほとんどのサイトが難しい

残念ながらカスタマイズされたサイトではプラグインでの対応は難しいと考えています。ほとんどカスタマイズを行なっていないサイトであれば、SEO系のプラグインでも問題ないでしょう。

しかし、EC-CUBEはカスタマイズを加えていくことが前提のCMSであるため、経験上、プラグインでは対策が不足したり逆に問題が発生する場合がほとんどです。
(タイトルタグを最適化しきれなかったり、重複コンテンツが発生してしまうなど)

どんなトラブルが起きる?

一例として、商品一覧をカテゴリ以外の条件でも絞り込めるようなカスタマイズを行なっている場合、当然ながらSEO系のプラグインはそのカスタマイズを考慮できないのでトラブルが発生する可能性があります。

また、ページ管理からではなくカスタマイズでページを追加しているサイトが多いと思いますが、プラグインでは追加ページの設計を考慮することができません。

そういった点からEC-CUBEの検索順位を上げるにはSEO対策系プラグインでは不十分で、独自カスタマイズで対策を行なっていくことが必須と言えます。

 

EC-CUBEのSEO対策で重要なポイント

ECサイト(Eコマースサイト)のSEOにおいて重要な要素はいくつかあります。以下に主要な点を挙げます。

カテゴリページに質の良いコンテンツ量を増やす

EC-CUBEでは、特にカテゴリページのコンテンツ量が少なくなりがちで、重複コンテンツとして排除されたり、低評価をつけられることがあります。
カテゴリページは潜在的な検索ボリュームが多いページですので、カテゴリページにコンテンツを表示するカスタマイズを行なって、検索結果に表示されるようにしましょう。

必要なカスタマイズ:カテゴリページにコンテンツを追加・表示させる

各ページtitleタグやmeta descriptionメタデータの最適化

4.2系ではやや改善されていますが、タイトルタグやメタ記述は、検索結果ページでのクリック率を高めるために重要です。これらは分かりやすいことは前提で、関連するキーワードを含むべきです。

EC-CUBEではこの部分がやや弱く、タイトルタグはカスタマイズしたページも含めて、1ページずつ最適化していくべきです。

必要なカスタマイズ:各ページに最適なタイトルタグとmeta descriptionを設定できるようにする

重複コンテンツの解消

カスタマイズで商品の検索条件やページを追加しているような場合、そのカスタマイズを踏まえてtitleタグやmeta canonicalタグなどの調整を行う必要があります。

思ったように自社サイトが検索にヒットしない場合、この重複コンテンツの解消ができていない可能性があります。

必要なカスタマイズ:カスタマイズを踏まえて最適なタイトルタグやmeta canonicalの修正

構造化データの最適化

Googleが重要視している構造化データを各ページに追加する必要があります。EC-CUBE4.2で商品詳細ページに商品データの構造化データが追加されましたが、まだ十分とは言えません。

必要なカスタマイズ:各ページの構造化データの出力

検索結果にレビューの星を表示

レビュープラグインには構造化データがないため、構造化データによってレビューの評価(星)を検索結果に表示するカスタマイズを行います。

必要なカスタマイズ:レビュー機能の実装、レビューの構造化データを追加

モバイルフレンドリー

多くのユーザーがスマートフォンを使ってオンラインショッピングを行っています。サイトがモバイルに最適化されていることは、ユーザーエクスペリエンスとSEOの両方において重要です。

ページの速度の最適化

ページの読み込み速度は、ユーザーエクスペリエンスと検索ランキングに大きく影響します。画像の圧縮、キャッシング、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)の使用などにより、ページ速度を改善します。
また、EC-CUBEではデータベースへの問い合わせが速度のボトルネックになりやすいため、高速化のカスタマイズを行いましょう。

必要なカスタマイズ:Page Speed Insightなどを見ながらテンプレートの調整

ユーザーエクスペリエンス(UX)

使いやすく、直感的なナビゲーション、明確なコールトゥアクション(CTA)、魅力的なデザインは、訪問者がサイトに長く滞在し、コンバージョンにつながる可能性を高めます。チャットbotの導入なども有効です。
これらは離脱率の低下によって間接的に検索エンジンの評価につながります。

内部リンクと外部リンクの戦略

内部リンクはサイト内のナビゲーションを助け、関連ページへの流れを促進します。
外部リンク(バックリンク)は、他の信頼できるサイトからのリンクを通じてサイトの信頼性を高めるのに役立ちます。

ソーシャルメディアとの連携

ソーシャルメディアを活用してトラフィックを生成し、ブランドの認知度を高めます。また、ソーシャルシグナルは間接的にSEOに影響を与える可能性があります。

必要なカスタマイズ:SNSシェアボタンの追加・ソーシャルログインなど

技術的SEO

XMLサイトマップ、robots.txtファイル、URL に変更があった場合の301リダイレクトなどの技術的側面もSEOに重要です。

デフォルトのsitemap.xmlは、カスタマイズで追加したページを考慮していません。

必要なカスタマイズ:XMLサイトマップの最適化

最後に

WordPressで考えてもテーマのfunctions.phpで構造をカスタマイズしている場合、鉄板のSEO系プラグインでも不十分で、プラグインの挙動をさらにフックして変更する必要が出てきます。

EC-CUBEの場合はプラグイン外からプラグインの挙動を変えることが難しいため、カスタマイズされたサイトでは、プラグインではなくサイト独自にSEO対策のカスタマイズを加えていくことをおすすめいたします。

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